福島県相馬市の草野一也さんから、お孫さんの不思議な話を聞いた。
草野さんからは、これまでも慰霊祭やお取次での不思議な体験をお聞きし、それらは『愛善世界』誌(平成二十八年九月号、令和二年三月号)に掲載されている。今回は、現在二十歳のお孫さんの十歳頃の話である。
あらかじめ手紙をいただいた上で、十月十七日、改めて電話でお聞きした。次のように草野さんが言われた。
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孫の女の子は小学四年生までとても成績がよく、クラスでトップクラスだった。それが、五年生になって急に勉強をしなくなった。遊んで、テレビばかりを見るようになった。
孫の親、つまり私の娘が心配で相談して来たので、直ぐ娘たちが住む横浜に行った。小学校や塾の先生も、どうしたんだろうと心配しているとのことであった。
娘は、孫には五歳ぐらいの考えしかないと言った。また、孫が『パパから毎日、おまえは馬鹿だ馬鹿だと言われて怒られるので、死にたい』とまで言うので、私はとてもショックを受けた。
孫は、自分の胸に手を当てて、『ここに五歳の女の子の友達がいて、相談すると優しく何でも聞いてくれる』と言った。
私は、神様にお願いするしかないと思って、東海本苑のTさんに相談した。そして、五歳の女の子を、その母親に返してもらうよう大神様にお願いすることにした。夜休む前に大神様に天津祝詞を奏上し、お願いした。
翌朝目覚めると、五歳くらいの女の子が私の眼の前に出て来た。はっきりとテレビを見ているように鮮明であった。そこに、その女の子の母親らしい者が追いかけて来て、二人の姿が消えた。そう長い時間のことではなかった。孫の表情に変化はなく、寂しいとも言わなかった。
孫はその後、「勉強が遅れてる、遅れてる」と言いながら、毎日毎日、娘も驚くほど勉強をした。孫には集中力があり、一時、ゴルフのプロを目指し、また、勉強のためカナダに留学もした。現在、大学三年生で、英語、ドイツ語、フランス語、そして中国語もできる頑張り屋さんである。
(令4・10・21記)
〔『愛善世界』令和5年2月号掲載〕
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