㊾お腹をすかせた御先祖様~草野一也さんに聞く (3)~

「愛善世界」誌掲載文等

                            

 福島県相馬市の草野一也さんから、今回はお腹をすかせた御先祖様の話を聞いた。

 農家の御夫婦が相談に来られた。旦那(だんな)さんの右の肩が重くなったままだという。家の周りを掃除し、井戸の周りの草も取った後、ほっとした時から、肩が重くなったとのこと。

 疲れかなと思ったが、二日、三日たってもよくならないので、医者に行った。注射を打ち良くなったが、直ぐにまた重くなったという。拝み屋さんにも行ったが、よくならない。友達から草野さんのことを聞き、相談に来たとのことだった。

 話を聞き始めると、直ぐに私の右の肩が重くなった。これは、この御夫妻の御先祖様だなと思った。

 「病気ではありません。御先祖様がお腹をすかせています。それを気付かせるために、御先祖様が、あなたの右の肩に乗っていたのです」

 旦那さんは、えっと驚き、なぜわかったかと聞いた。私の右肩が重くなったからわかった。旦那さんは楽になったでしょうと答えた。

 「あなたたちは、御先祖様にご飯をあげていますか。私たちは、御先祖様の財産でご飯を食べさせてもらっています。ご飯を食べる時には、いっしょにご飯を食べましょうと、これからは、御先祖様に声をかけてください。それで良くなると思います。しかし、忘れたら元に戻ります。毎日の感謝とお詫びが大事です」

 「ところで奥さん、腰が痛くないですか」

 どうしてわかるのかと言われるので、私の腰に痛みがある。自然に流れた子供さんか、親の心違いがあったのではないかと聞いた。

 「はい、あります」と答えられたので、その子供さんに名前を付けて、毎日、いっしょにご飯を食べようとか、いっしょにお菓子やアイスクリームを食べようとか声をかけてください。そして子供さんへのお詫びが大事ですと伝えた。私たちは何より、毎日の感謝とお詫びが大事だと思う。

〔令5・3・8記〕

〔『愛善世界』令和5年5月号掲載〕

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