「天祥地瑞」という名のお酒があった。まさしく出口聖師の天祥地瑞の字である。蔵元の山口県萩市の澄川酒造場に聞くと、命名は酒米の生産者とのこと。調べると、無農薬・無肥料の「山田錦」を生産する南阿蘇の「喜多いきいきくらぶ」とあった。
問い合わせフォームがあったので、大本の信者さんがおられるのかと質問を入れておいた。
なお、お酒は「フルーティーで洗練された逸品」との評価どおりのおいしさであった。
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三月二十五日(火)の勉強会は、五十五巻一五章「公盗」から一八章「音頭」まで。
鬼春別以下のバラモン軍将校らが改心し、宣伝使と俗人との中間的「比丘」となる。
比丘らは道中で、バラモン軍の元兵士のベル、ヘル、シャルらと会い、彼らに正業に就くようにと金を渡した。次の五十六巻で、この比丘と元兵士との物語が面白く展開するが、この巻ですでにベルが一番の悪党ぶりを発揮している。
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一六章「幽貝」の余白に「人の心」と題したお歌がある。
「人の心は天地の 神の心と皆一つ ………神の給ひし其儘の 本つ心は神心」
に続いて
「愛と善との徳に居り 信と真との光明に 浸りて真誠の智慧を享け 天より来たる内覚の 恵に在るぞ神心」
「真誠の智慧」や「内覚」を恵みとして天から享受し、神さまと通じた状態が「神心」ということだろうか。この「内覚」を「内流」に置き換えると、少し理解ができそうである。
「ハリス、其方が覚り得たと思つたら大変な間違であるぞ、皆神さまの御神格の内流に依つて、知覚し、意識し、証覚を得るものだ。決して汝一力のものと思つたら、忽ち天の賊となつて地獄へ落ちねばならないぞ」(四十七巻一○章「震士震商」)
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内流というよりは、強い神気に打たれて、山賊の大頭目ヨリコ姫は改心に至っている。
「梅公が口より迸る天性の神気に打たれて、忽ち心内に天変地妖を起し、胸には革新軍の喇叭の音響き、五臓六腑一度に更生的活動を起して、専制と強圧と尊貴を願ふ慾念と、自己愛の兇党連は俄かに影を潜め、惟神の本性、生れ赤児の真心に立ちかへり、一身の利慾を忘れ、神に従ひ神を愛し、人を愛し万有一切を愛するの宇宙的大恋愛心に往生した」(六十七巻一章「梅の花香」)
(令7・3・28記)
〔『愛善世界』令和7年5月号掲載〕
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