前回(レポート15)、「本当の世界平和は全世界の軍備が撤廃したときにはじめて実現される」という出口聖師の吉岡発言(朝日新聞 昭二○・一二・三○)を紹介した。
出口聖師は、吉岡発言から二年後の昭和二十三年一月十九日に御昇天されるが、吉岡発言には「日本敗戦の苦しみはこれからで…昭和二十五年までは駄目だ」という御昇天後の予言もある。朝鮮戦争による昭和二十五年の日本の特需景気までのことと思われる。
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吉岡発言にはさらに、「火の雨が降るぞよのお告げも実際となつて日本は敗けた」という原爆投下をさしたものもあるが、吉岡発言の取材をした織田記者に対して「本当の火の雨はこれから降るんやー」とも語られている(『おほもと』昭和五十年十一月号 〈聖師・吉岡発言〉秘話 碑にからむ明暗のドラマ 岡崎弘明)。
また、大国美都雄氏も「戦争はいかん。将来は爆弾を落とさないようにしたいと思うが、一発くらいは落ちるかもしれんぞ」と、この裏付けのようなことも出口聖師から聞かれている(昭和五十六年一月十四日 教学研究会座談会「教法の成立について」)。
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ところで、今回のロシアのウクライナ侵攻に関し「米国は核を持っている国には手を出さないことがはっきりした」という意見を、毎日新聞(三・三○)が紹介していた。
核による火の雨を、今回は免れることができるのかもしれないが、霊界物語第六十七巻(第五章「波の鼓」)には、瑞霊御昇天後の予言がある。梅公宣伝使が「神仏無量寿経」を独唱する。
国土豊かにして、民衆安穏なり。兵戈用なく、善徳を崇び、仁恵を興し、努めて礼譲を修む。
伊都能売神の御神徳による兵戈(=武器)もいらない豊かな国土が、一変する。
瑞霊世を去りて後、聖道漸く滅せば、蒼生諂偽(=へつらう、いつわる)にして、復衆悪を為し、五痛五焼還りて前の法のごとく久しきを経て、後転た劇烈なるべし。
瑞霊御昇天後、世は激烈に乱れるとある。「再び核軍拡の時代が始まりつつある」(毎日新聞 四・七)なか、火の雨も降るのか。それも覚悟し、互いによく御教えに従って行けとある。
相教誨(=教えさとす)し聖神教語を遵奉(=従い、守る)して敢て犯すことなかれ。
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三月二十八日の勉強会は、第五十三巻第六章から第七章まで。ビクトリア王は、兵馬の権を持つ右守ベルツが国を奪うのではないかと恐れ、右守も、国の実権は自分が握っているとして権勢を誇る。この右守が露大統領プーチンと重なる。その行く末はどうか。
勉強会では、出口聖師の「神様とソ連との戦争」の予言の話も出た。それは、愛善苑「神の國」誌の今年四月号掲載の「吉岡御啓示録」の中にある。また「本当の火の雨」の予言もある。
(令4・4・7)
〔『愛善世界』令和4年6月号掲載〕
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