出口聖師に倣(なら)う(レポート34)

勉強会レポート

 大本山口本苑では毎月一日(ついたち)、慰霊祭が行われる。先日の二月一日は一昨年帰幽した父親の二年祭があり、参拝した。また、以前、宝永七年帰幽の藤井妙淑毘女の三百年祭もあった。

 その宝永七年(一七一○)の三年前、宝永四年(一七○七)十一月二十三日、富士山の宝永大噴火が起きている。また、その四十九日前の十月四日、南海トラフを震源とした宝永地震が起きている。記録に残る日本最大級の地震とされ、山陽道も被害地域で、先祖の妙淑もこの地震に遭遇しているだろう。そして、この南海トラフ地震の今後の発生確率は、「30年以内に70~80%」(政府地震調査委員会)とされている。

 大正十二年九月一日、関東大震災が起きたとき、その速報がまだ届かぬ熊本県山鹿で、出口聖師は霊界物語三十一巻「大地震」(二章)のところを拝読させておられる。人の(ねぢ)けた魂や(しこ)の言霊が天変地妖を生む、心の持ちよう一つだと。

(ねぢ)け曲れる魂や (しこ)の言霊重なりて 妖邪の空気鬱積し…大神の大御心を曇らせて…(たちま)ち起る天変地妖 慎むべきは世の人の…心の持様一つなり」         (三十一巻三章「救世神」次も)

 また、人は神の子神の宮、天地の司宰者たるの天職を自覚することとある。

「人は天地(てんち)御水火(みいき)より 生れ出でたる神の()()尊き神の肉の宮 (すめ)大神(おほかみ)の神力を 発揮し玉ひて天地(あめつち)を 開かせ給ふ司宰者と 生れ来りし人の身の 其天職を自覚して 誠の神に服せよや」 

「大地震」拝読の翌大正十三年、出口聖師が入蒙されて今年が百年目。これにちなみ、今年は入蒙記を勉強することとなった。一月二十九日は、一章「水火訓」から三章「金剛心」まで。

 当時の役員が手を入れた霊界物語の「発端」を正しく示し(一)、また、大本出現の意味を、太古からの時代の変遷の中で位置付けがなされている(二)。

(一)開祖に懸かられた国祖の大神様の御教えは自然界を主とした水洗礼で、「発端」にいう「霊体両界の大改造」ではない。しかも、安心立命を得るのは、霊界の消息を明らかにした火の洗礼で、精霊が言霊別である出口聖師がなされる。また、仏教やキリスト教など既成宗教も水洗礼。(一章「水火訓」)

(二)物質的慾念(四十八巻一二章「西王母」)や物質(ぶつしつ)からの(がく)(大本神諭大四・旧一二・二)により悪化して来た時代。スエーデンボルグの「天界と地獄」を基とする四十七巻(二一章「跋文」)の時代区分を再掲。直接天人と交わった黄金時代が白銀時代、赤銅時代、黒鉄時代、泥海時代へと堕落。これを黄金時代へと復帰させる。(二章「神示の経綸」)

 裏金は知らないという(しこ)の言霊と、秘書に罪を負わせる(ねぢ)け曲れる魂による「政治」も生む天変地妖。この暗黒無明の地獄の泥海時代の現代を、黄金時代へと復帰させるべく、国祖の大神様の輔佐のため天のみろく様が下生された。

「勇猛活発なる模範を示し」(二章「神示の経綸」)て入蒙された出口聖師に(なら)い、我々も積極的に御教えの宣伝に努める必要がある。これは、結果的に地震被害者を生まないことにも通じる。 (令6・2・3記)

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