~宣教の御用に勤しむ~
〇霊界物語〔拝読録音〕のインターネット配信
私の投稿「霊界物語の全巻録音」が、『愛善世界』誌平成三十年三月号に掲載された。加えて、この音声データを皆さんにお譲りすることも紹介していただいた。
私はこの霊界物語の音声データを、昨年令和元年十一月からYouTubeでインターネットに配信している。藤井盛 で検索していただきたい。
また、外国の人にも聞いてもらおうと、表題に「reikaimonogatari」を入れた。出口王仁三郎聖師が、霊界物語の良さは外国からわかってくると言われていたからである。
先日のテレビ番組で、日本語を習っているヨーロッパの女性が、インターネットで落語に興味を持ったというのがあった。番組では、動画を見ながら落語を覚えた女性が日本に渡って来て、三遊亭円楽に落語を習っていた。ひょっとすると、私の霊界物語の拝読録音を聞いた外国の人が、霊界物語を学ぶために綾部にお参りに来るかもしれない。
配信は、人々が関心を持ちそうな霊界について示された第四十七・四十八巻から始めた。現在、これらに加えて第一巻から第四十四巻までと、第六十七・六十八巻、入蒙記の計四十九巻分を配信している。
来年令和三年は、出口聖師が大正十年に霊界物語の口述を始められてから百年に当たる。この記念の年に残りの三十三巻分を配信し、全世界に向けて全巻配信を成し遂げたいと思っている【註1】。
【註1】口述開始百年目の令和三年(五月二十日) 全巻を配信
〇逆輸入される霊界物語
此神書若し無かりせば地の上に
弥勒の神代は開けざらまし
ゐくたびも繰返し見よ物語
神秘のかぎはかくされてあり
血とあぶら搾るがごとき心地して
われは霊界物語あみぬ
〔出口聖師の御歌〕
大本神諭にも「みろくの世とは、みろく様の教えどおりの世とすること」【註2】とあるように、霊界物語は、天祖たるみろく様が国祖国常立尊の輔佐神として地に降られて、著された御教えである。
けがれたる此の世の泥をすすがむと瑞の大神天降りましけり
【註2】大本神諭
是れからは昔の根本の始まりの、ミロク様の教どうりを致すから 〔大正五年旧五月十八日〕
古き世の根本のミロク様の教を致さな成らん、世が参りて来て 〔大正五年旧九月五日〕
さて、先に霊界物語の良さは外国からわかってくると述べたが、改めて関係箇所を探して二箇所あった。厳しい内容である。
邦人は如何に深遠なる真理と雖も、泰西人の口より筆より出でざれば、之を信ぜざるの悪癖がある。故に如何なる高論卓説と雖も、一旦泰西諸国に輸出し、再び泰西人の手を借りて、輸入し来らざれば、信ずること能はざる盲目人種たることを、我々は大に歎く者である。此物語も亦一度泰西諸国の哲人の耳目に通じ、再び訳されて輸入し来る迄は、邦人の多数は之を信じないだらうと予想し、且つ深く歎く次第であります。
〔第三十二巻第一三章「平等愛」〕
日本人の通弊は何事も外来品を尊重し、自国品を軽視するを以て文明人士の採るべき態度となし、如何なる哲理と雖も、外人の口と手を通したものでなければ信じられないのだから、実に困つたものである。この霊界物語も右に列挙せる欧米学者の口より出で手に成りしものならむには、軽薄な日本人には或は尊重され歓喜を以て迎へらるるであらうが、惜しむ可し、純粋なる日本人の口より出でたるを以て邦人には顧みられないのである。
〔第四十八巻「総説」〕
出口聖師は、自国のものより外国から入ってきたものを尊ぶ日本人の国民性を嘆き、霊界物語も海外で訳されて逆輸入されるまでは日本では広まらないと言っておられる。また、次の大本神愉も同様のお示しと思われる。
明治二十七年旧正月三日
燈台下は真暗黒。遠国から判りて来て、アフンと致す事が出来るぞよ。
〔第六十巻第二〇章「三五神諭その一」〕
御教えに接していながら、灯台下にいるようなことにはならないようにしたいものである。
〇動画配信を始める
コロナ対策で緊急事態宣言が出た五月の連休に、私は家にずっといて動画編集を覚えた。まず、自分の講話四本をインターネットに発信し、その後、七月の「沓島・冠島開き百二十年記念祭典」の動画編集から字幕を入れ始めた。教えをわかりやすく説明できるようになった。
昨年の令和元年十一月からネット配信を始めて一年を経て、今年二年十二月にアクセス数が六千を超えた。また、「藤井盛チャンネル」の登録者も三十八名に達している【註3】。
なお、現在配信中の動画は次のとおりである。
〔十二月二十二日現在。( )はアクセス数〕
【霊界物語】①霊界物語〔拝読録音〕(3391)
【講 話】②大本講座「大本教主と30年」(146)
③大本講話「人生観」(345)
④大本講話「みろく下生90年」(292)
⑤大本講話「大本は日本の型」 (214)
⑥大本講話「妻千枝の昇天と歌集」(164)
⑦講話「歌集 妻千枝」2/1 (240)
⑧講話「歌集 妻千枝」2/2 (144)
【霊 地】⑨大本講座「冠島・沓島開き120年」(307)
⑩大本講座「杖立・御手代歌碑と山鹿・みろく神像」(154)
【『愛善世界』誌朗読】
⑪大本講座「霊界物語と私」 (43)
⑫大本講座「タラハン国の物語を聞く」(24)
【八雲琴】⑬八雲琴 田中緒琴〔初代〕軽野曲(460)
⑭八雲琴 田中緒琴〔初代・二代〕秋風曲(361)
合計(6285)
【註3】令和四年(十二月九日)現在 アクセス数二万三千 登録者数百七十七名
また、最新の動画配信は②大本講座「大本教主と30年」で、直美教主様の四代と直子様の五代教主の正統性を説明したものである。
今年二年十一月十四日、第三次大本事件が起きてより、なお開祖様から続く真のお道を貫かれた直美四代教主様が御昇天になられた。今後、これに伴い大本本部が、直子様の要荘からの退去を再提訴することが予想されるため、その対抗策の一つになればと思い、急きょこの動画を配信した。
なお、偶然にもその配信は、直子様の五代教主就任の儀式が行われた十一月二十四日の早朝となった。
〇宣教の御用に勤(いそ)しむ
二代様時代の昭和二十六年、人類愛善新聞五十六万七千部の頒布運動が行われ、運動に協力した祖母ちとせに対する感謝状が、我が家に残っている。
一方、昭和九年三月、この人類愛善新聞の発行が百万部に達している。出口聖師はご自身のお顔を毎号新聞に載せ、自分の顔さえ知っていれば霊界で迷わないと言われたという。
また、出口聖師は、大正日日新聞などの買収やレコードへの吹込み、映画の制作など、時代の最先端の発信媒体もフルに活用され、大本の御教えの宣伝、宣教に努められている。
私たちは主の大神のお道具であり、みろくの世建設の御神業の主体である。
今日、各国首脳が直接ネットで発信し、それで世界が動く時代となった。出口聖師にならい我々も現代の発信媒体を十分に用い、『愛善世界』誌の活用やインターネットを利用した情報発信を積極的に行う必要がある。
大本信徒連合会がみろくの大神の御神業団体としての役割を十分果たすよう、信徒一人ひとりが一騎千騎の働きで御教えの宣伝、宣教の御用に勤しんでまいりたいものである。
心のみ誠の道にかなふとも行ひせずば神は守らじ
(令2・12・22記)
〔『愛善世界』令和3年3月号掲載〕
(令4・12・9追記)
コメント