㊸慰霊祭での不思議な話~草野一也さんに聞く(2)~

「愛善世界」誌掲載文等

 福島県相馬市の草野一也さんから、今回は慰霊祭での不思議な話を聞いた。

 一つ目は、慰霊祭の最初に行う八方祓いの折のこと。八方祓いをする祭員が、黄金の光に包まれていた。東海本苑の桜井先生から聞いてはいたが、実際に自分の目で見たのは初めてで、「えっ」と驚いた。とてもきれいな光だった。

 二つ目は、慰霊祭の最中に、一人の参拝者の肩が抜けたこと。肩が抜けたと本人が言い、周囲の人からも声が上がった。その方は片腕をぶらんと下げたまま、玉串奉呈をされた。

 初めてのことであったが、()(たま)さんのせいだろうから、いずれ神言の奏上が終われば直るだろうと私は思った。そうすると、思ったとおり神言の奏上が終わるとともに、肩は元に戻った。本人は喜んでいたが、少しも痛がってはいなかった。

 三つ目は、慰霊祭の最後の帰魂の折のこと。「天津御国へ帰りましませ―」と奏上した折、参拝者の一人が、自分の首を自分の手で絞めた。私はとっさに「大本祝詞を御手代に使わせてください」と大神様に祈念し、その人の手に当てた。すると、その人は絞めた手をゆるめて元に戻った。私も初めてのことで驚いたが、みんなも驚いていた。

 四つ目は、水子の慰霊祭のこと。私は、水子の苦しみと思われるものを体で感じたことがある。震えが来るほど寒く、また、両足や腰の痛みが激しく歩けなくなり、二、三日寝込んでしまった。それは、水子があったと人から聞いた方とお会いした後のことであった。

 慰霊祭で、「親に殺された」という水子の声を、私は聞いたことがある。一、二回の慰霊祭で、水子が救われるとはとうてい思えない。これからも真心を込めて慰霊祭を続けてまいりたい。

(令5・1・8記)

〔『愛善世界』令和5年3月号掲載〕

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