世界平和は全世界の軍備が撤廃したとき(レポート15)

勉強会レポート

 道の栞に戦争と軍備に関するお示しがある。

 「世の中に戦争くらい悪しきものはなく、軍備くらいつまらぬものはなし」「一つよりなき肉体を捨てて血の河、骨の山を作らねばならざるなり」「この悪しき世を松の世、神世となさんために、天より瑞の御霊を降したまえり」

 (『道の栞』 明三七・旧五・一三)

   二月二十四日に始まったロシア軍のウクライナ侵攻が、依然として続く。市民がスマホで撮った戦乱の動画が、全世界を巡る文明発達の時代に、民間人をためらいなく殺戮し、美しい町並みを瓦礫と化す非情極まりない軍隊の人間性に唖然とし、やるせなさが募るばかりである。

 この悪しき世を救わんと、瑞霊・みろくの大神が出口聖師として下生された。そして、みろく下生を口実に当局が起こした弾圧事件を型とした太平洋戦争によって、日本の軍事体制が崩壊する。

 二月二十八日学んだ第五十三巻(第一章「春菜草」)で、バラモン軍の兵卒乙が語る。

 「上官に対して巧妙な辞令を用い…可愛い奴と言はれ…其意志を忖度し…軍隊は一個人の形式…頭の思う所を手足たる吾々が柔順に行えば…職務が勤まる」

 ロシア・バイカル湖の悪鬼邪霊(第一巻第五○章「死海の出現」)が憑依したかのような蛮行を続けるプーチン大統領の周囲の軍人たちも、きっと忖度人間ばかりなのであろう。

 日本で、この戦争に乗じたかのように、核共有など安倍元総理に同調する主張がある。

 「防衛費を大幅に増やし、中距離ミサイルを含む攻撃力の保持や、米国の核兵器を自国に配備して共同運用する『核共有』について国民とともに広く議論する」「米国との同盟関係の強化と憲法改正が急がれる」

 (産経新聞 令四・三・七)

 一方、出口聖師は軍備の撤廃を明快に示されている。

 「先づ第一に神の子神の生宮たる吾々は、世界にあらゆる有形無形この二つの大なる障壁を取り除かねばなりませぬ。有形的障害の最大なるものは対外的戦備《警察的武備は別》と国家的領土の閉鎖とであります。又無形の障壁の最大なるものとは、即ち国民及び人種間の敵愾心だと思ひます。又宗教団と宗教団との間の敵愾心だと思ひます」     (第六十四巻上第五章「至聖団」)

 「いま日本は軍備はすっかりなくなったが、これは世界平和の先駆者としての尊い使命が含まれている。本当の世界平和は全世界の軍備が撤廃したときにはじめて実現され、いまその時代が近づきつつある」

 (吉岡発言 朝日新聞 昭二○・一二・三○)

         (令4・3・15)
〔『愛善世界』令和4年5月号掲載〕

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