石屋の陰謀(たくみ)(レポート11)

勉強会レポート

 岸田総理大臣は十月四日就任の翌朝、アメリカのバイデン大統領と電話会談を行い、日米同盟の強化を確かめ合っている。外国首脳との最初の電話会談であり、日本がいかにアメリカを頼みにしているのかがよくわかる。

 この日米関係を象徴したかのような表現が、十月二十五日に勉強した第五十二巻(第一七章飴屋 大正一二・二・九)に出てくる。

 「そんな日の丸のやうな赤い顔をして睨んだ所が、この亜米(あめ)()()屋さまはビクとも致しませぬわいな、ヤンキイモンキイ云わずに、黙言(だま)つて引込んで居なさい」

 アメリカに威圧される日本。米軍犯罪者に寛容な日米地位協定がある不平等な同盟関係。大正期、すでに今日(こんにち)の日米関係が見越してある。

 この亜米利加屋は中有界で子供相手に飴を売っている。金、金、金と何度も言う。

 「飴が欲しけりや幾何(いくら)でもやろう (しか)お金と引きかへじゃ 地獄の沙汰も金次第 お金が無ければ(うま)い汁 どうしてもかうしても吸はりやせぬ…(なに)(ほど)あめ(ヽヽ)の下ぢやとて 金が無ければ他人ぢやぞ 金が(かたき)の世の中だ…ミロク三会(さんえ)の明けの鐘 金の無い奴ア近寄るな」

 これがアメリカの本質だろうか、今の日本も変わりはない。しかも「みろく三会」つまり、みろくの世も金次第とはあまりである。

 また、大本神諭でも、外国(だま)の金万能主義を厳しく戒めている。

 「金(ばか)りを重宝がり、金さへ在りたら神も糞も()るものかと、エライ慢神と取違いを致し…天地を畏れぬ外国(だま)の畜生の行方(やりかた)

 〔大正六年旧十一月二十三日。次も〕

 そして、この外国(だま)に対比したかのように日本(やまと)(だましい)の働きで、ミロク様の世にするとある。

 「一輪の日本(やまと)(だましい)で元の昔へ世を捻直(ねぢなほ)して、ミロク様の世に致す経綸(しぐみ)」 

 では、ミロク様の教えはどうか。出口聖師は「皇道経済」の中でこう言われている。

 「今の金銀為本(いほん)のやり方…を試みて行き詰まった…何がこの金銀為本に代るべきか。即ち皇道為本・御稜威(みいず)為本・土地為本の政策である」

 〔「皇道経済我観」昭和九年七月二十五日〕

 加えて次の歌がある。

 国といふ国は悉くマツソンの経済戦に(なや)まされ居り

 マツソンとはフリーメーソン。石工職人のギルドに発した秘密結社で、イギリスやアメリカにロッジがある。神霊界「随筆」にも示してある。

 「石屋の世界を攪乱(かくらん)しつゝある悪の陰謀(たくみ)」〔大正八年八月八日〕「彼等の自由平等四海同胞等の標語…我国へ…侵入し」「米国から来た赤三角の(しわざ)」「メッソンの最後の目的は矢張日本に()つた」「日本人も…九分九厘の身魂がメッソン化して」〔大正九年一月十日〕

 御教えによれば、アメリカを頼みとした日米同盟を強化すべきではない。 

               (令3・10・29)
〔『愛善世界』令和4年1月号掲載〕

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